ベートーヴェン第5交響曲の分析
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歴史的名著! |
あまりにも難解。あまりにも独善的。素人が手に取るには少々厳しいかもしれない。それほどまでに孤高の書物。読み進めるには相当の忍耐力を要するのは間違いない。
しかしこの著作がベートーヴェンの運命交響曲の演奏史を変えたのも事実。冒頭の所謂運命動機「ダダダダーン」が果たしてどう弾かれるべきかを述べた文脈はまさに圧巻。
また著者ハインリヒ・シェンカーは指揮者フルトヴェングラーとの親交が篤く、氏の圧倒的な演奏を支えた人物でもある。純粋に音楽理論や演奏解釈に興味を持つ人のみならずフルトヴェングラーの演奏の秘密を探りたい人にもお薦めの一冊。
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専門書としては |
誰もが知っている「運命」を扱っているからといって、この本は万人向けのものではない。研究書の中では比較的最近のものなので、前提条件として「過去にこの曲を分析した膨大な論文」さえも重箱の隅をつつくようにして分析されているので、正直な話、非常に読みづらい。いわゆる「専門書」として世に送り出されたものなのだろう、文体は硬くないものの、普通の人が読み進めることに興味を見出すのは、難しいのではないだろうか。
しかし、この本による「運命」の研究の価値は極めて貴重なものであると見て良いだろう。楽曲を研究した書籍の割には分厚くなく、手頃なサイズに収まっているので、興味本位で買ってみるのも良いだろう。
ちなみに、自分は内容の完全理解には至っていないが(むしろ読破は無理なんじゃなかろうか)、巻末の「基本旋律線」(スコアを「超」簡略化したもの)を、実際のスコアと参照したりと、それだけでもなかなか面白い発見をすることができたので、買ってそのまま本棚に眠ることはないであろう。


