歴史上のクラシック音楽作曲家について紹介・評論します。

ワーグナー:名演集

ワーグナー:名演集 人気ランキング : 3,031位
定価 : ¥ 1,000
販売元 : ユニバーサルクラシック
発売日 : 2001-04-25
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 999
ワーグナー音楽の大家の、ワーグナー音楽の神髄を極めた名演奏

ワーグナーの音楽には、一度、とりつかれたら抜け出せなくなるような、麻薬にも似た魅力があるとされ、「ワーグナーの毒」といわれているのだが、たしかに、それは的を射た比喩だと思う。ただ、ワーグナーは、オペラの作曲家であり、オペラが苦手、あるいは、嫌いという人にとっては、そんなワーグナーの世界に浸るのは、一方では、苦痛と隣り合わせということにもなる。私を含めた、そんな人にお勧めなのが、ワーグナー音楽の神髄を「美味しいとこ取り」したともいえる、「ワーグナー管弦楽曲集」である。
ワーグナー音楽の「美味しいとこ取り」には、色々な組合せがあり得るので、CDによって、曲目編成はさまざまだが、「リング」全曲中、最も感動的な名曲といわれている「ジークフリートの葬送行進曲」は、「ワーグナー管弦楽曲集」と銘打ったCDの定番曲となっており、ワーグナー音楽の大家として定評のあるクナッパーツブッシュの演奏は、この曲が、素晴らしい出来なのだ。
私は、この曲については、トスカニーニ、クレンペラー、ショルティなどの名盤を始め、11枚のCDと聴き比べをしてみたのだが、このクナッパーツブッシュの演奏に勝るものはないと、堅く信じている。クナッパーツブッシュは、重心を低く置いた、悠揚迫らぬ息の長いテンポで、うねるような独特なワーグナーサウンドを、弱音から最強音まで、スケール大きく響かせており、この演奏には、まさに、麻薬にも似た「ワーグナーの毒」があるのだ。
その外の5曲も、ワーグナー音楽の神髄を極めた名演奏とされているものばかりであり、クナッパーツブッシュのこの「ワーグナー名演集」は、「21世紀の名曲名盤」(2004年音楽之友社)の「ワーグナー管弦楽曲集」中、クレンペラーと並んで第3位にランクされている。

音質の改善著しく、新鮮な印象あり

 LP時代からクナを聞いています。演奏については、つとに知られた名演ばかりなので詳細は他の方に譲るとして、このCDの音質の素晴らしさをご紹介しましょう。
 デッカ社の1950年代後半〜60年頃の録音なので、当時のプロデューサー、カルウショウ氏の好みが生かされた録音となっています。すなわち個々の楽器の分離をきちんと取り、聞く人がまるでオーケストラのど真ん中で聞いているような分離の効いた、周囲からたくさんの音が押し寄せるようなサウンドです。
 これまでの技術では、CDのリマスタリングの際に不満がありました。ひとつは弦楽器の高音の雰囲気が出ないこと、もうひとつは(これがデッカにとって致命的でしたが)分離したはずの低音楽器の音が曖昧模糊として、うるおいも切れもなかったことです。
 この新しいCDは素晴らしいです。どのような技術改善がなされたのかは分かりませんが、つややかな弦楽器の高音と、あざやかで切れのよい低音(トロンボーン、チューバなど)がしっかりと聞こえます。特に「ジークフリートのラインへの旅」「ヴォータンの告別と魔の炎の音楽」で著しい改善が見られ、クナッパーツブッシュの芸術が素晴らしい形で甦ってきました。
 クンドリーを歌うフラグスタートのクリーミーな声、ジョージ・ロンドンのホッターとはまた違ったタイプの良いヴォータン、ビルギット・ニルソンの十八番のイゾルデ、と名歌手の競演も美しく、非常に新鮮な印象を受けたCDです。感激しました。おすすめします。

ワグネリアン必聴のクナッパーツブッシュ、入門

クナッパーツブッシュはワーグナーの指揮者として名を馳せた
ワグネリアンの中では伝説の指揮者である。
これはクナの音楽に触れるためのサンプラーとして聞いて欲しい。
ただ、ある程度のワグネリアンもこの演奏を聞けば、いかにクナッパーツブッシュという指揮者がワーグナーの神髄を理解していたか、ひしひしと感じる。
最近、これを引っ張り出して聞くのだが、クナのワーグナーは気品があって
ほかの指揮者には出せない悠久の美があるように感じる。

咆哮するウィーンフィル

常に端麗、どんな時代でもエレガントさを失わないウィーンフィルの、「咆哮」を聞きたくはありませんか?
ウィーンフィルがその魂を賭けて咆哮する、その瞬間のためだけでも、このCDを聴く価値があります。
クナッパーツブッシュの演奏の中でも、このディスクに収められている「指輪」の3曲は究極の名演です。
ワーグナーが好きなら、「指輪」が好きなら、ぜひ。

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