歴史上のクラシック音楽作曲家について紹介・評論します。

マーラー

マーラー 人気ランキング : 142,437位
定価 : ¥ 1,575
販売元 : 音楽之友社
発売日 : 2004-05
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 1,575
マーラー聴き始めの方にこそ!。

そんなに期待はせず、まぁこの値段で300ページ以上ならお得だなと思い買って読んでみたが、その内容の濃さに大満足した!。
作品構成は「生涯篇」「作品篇」「資料編」の3部に分かれており、スッキリしていて読みやすい。
「生涯篇」は小学校3年生の時からマーラーを聴いてきたという著者の勤勉・研究の成果が遺憾無く文面に反映されている。精神分析の面に重きを置き、フロイトとの関係の強調は他では余り指摘されるものではなく非常に興味深い。マーラーを取り巻いていた人々の貴重な証言にも深い教養の元に裏付けを行っている。マーラーの音楽は他の作曲家以上に心情描写の色が強いので、その時どういう状況で、何を考えていたのか?という疑問に最高のヒントを与えてくれる。
「作品篇」でもその精神学的姿勢を崩さず、一つ一つの作品を十分な枚数を使って解説している。これを読みながら手持のCDを聴けば、誰でも必ず新たな発見あるはずだ。
文章自体はかなり平易でそんなに難しくはない。
他、写真・譜面例も載っており、とてもあり難い。
マーラー好きはもちろん、むしろマーラーを聴き始めの方にこそお勧めな作品!。

最新資料を駆使した読ませる評伝。力作です。

サイズは小さいけれど(字のポイントも小さいのでおじさんには辛いかも)圧倒的な情報量と刺激的な論点に満ちた非常にすぐれた評伝。これでこの価格は安すぎるとしか言いようがありません。妻アルマとの葛藤の分析は実に説得力があり、作品分析も見事(2番と8番を外しているのには拍手。10番を9番に匹敵する傑作とするのもまったく同感。アドルノのマーラー解釈の方向性を受け継いでいるのも納得)。ただし、後書きにもあるように初心者にはちょっときついかも。またユダヤ教会には洗礼はないこと(著者が知らないはずはないのだけれども)など、文章に勢いがあるので、レトリックなのか事実誤認なのかきわどいところもあったりしますが、全体としては文句なしにマーラーファン必携です。ファンならこれを肴に何回も飲めます。もう少しユダヤ的背景にアクセントがあれば五つ星です。

『歴史上の作曲家−クラシック音楽評論』はアマゾンのwebサービスによって実現されています。
Copyright 2005 歴史上の作曲家−クラシック音楽評論 All rights reserved.