グスタフ・マーラー―現代音楽への道
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交響曲を中心としたマーラーの評伝と作品紹介 |
著者は作曲家であり、指揮者クラウス・プリングスハイム(トーマス・マン夫人カテリーナの双子兄)による戦前日本での初紹介から今日のブームまで、日本におけるマーラー受容を見つめてきた。声楽を多用し、管弦楽の能力の極限を要求するマーラーの作品群は、ベートーベン、ブラームス等の「いかに美しく、いかに巧みに表現するか」に終始するソナタ形式の呪縛から、ヴァーグナー、リスト、R・シュトラウス等の交響詩・オペラが追求する「何を表現するか」という意味内容を表わす立場を大胆に取り入れ、古典的交響曲の枠組を拡大し、破壊し尽くすことで成立した。マーラーの創作は原始音階、ユダヤ音楽、東欧民謡、カトリック、バロック音楽に到る、あらゆる音楽文化圏を背景にしていることを示唆する。

