歴史上のクラシック音楽作曲家について紹介・評論します。

ブラームス:交響曲第1番

ブラームス:交響曲第1番 人気ランキング : 16,267位
定価 : ¥ 1,800
販売元 : ユニバーサルクラシック
発売日 : 2000-04-26
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 1,619

   もっとクールに、非情に、渋さの中にもゾクッとくるような冷徹さをもって演奏するというのもブラームスにおいてはひとつの行き方だろう。しかし、小澤のこの盤はそれとは正反対の美学で貫かれている。古今の交響曲中有数の名曲であるブラームスの第1番という巨大な存在に対し、全身全霊をもって真正面からアプローチし、死力を尽くして戦いを挑んでいるかのようだ。がっぷり4つの力相撲。曲のどの部分をとっても、斜に構えたモノローグにはなりえない。すべてが相手の目をキッと見据えての大雄弁だ。第1楽章の冒頭からそのシリアスなドラマは始まっているが、クライマックスに向けて音楽を組み立てていくとき、小澤のやり方は最大の効果をあげる。音のテンションがぐんぐん上がり、興奮の度合いが高まると、音と音が絡み合って一匹の巨大な龍と化す。龍は空へ昇り、最後には天上から雷鳴がとどろいてリスナーは音の壁に押しつぶされる。ブラームスはここで、ハリウッドの大スペクタクル映画にも匹敵するスケールをもって描かれるのだ。ハンガリー舞曲の第1番は細かなところまでていねいに仕上げられた律儀な演奏。人口に膾炙(かいしゃ)したメロディーを素直に提示し、なんら奇をてらうところがない。第3番もオーソドックスでこざっぱりとした演奏。オーボエがリードするアンサンブルが美しい。第10番でもやはり木管がいい味を出している。(松本泰樹)

最高のブラームス

非常に渋く味のある演奏だ。そして情緒的で表情豊かだ。
弦楽器の響きもいい。
カラヤンのブラームスも良いのだけれど、交響曲第4番としては、
小澤−サイトウキネンのこの版のほうが好きだ。
オケの弱点である金管楽器演奏の優劣は、この曲ではあまり
目立たない。この曲自体が、金管に頼らずとも、十分に効果的に
響くように作られているからだと思う。
それよりも、繊細で渋い味わいを感じさせる演奏のほうが
この曲を際立たせる。
小澤の面目躍如たる演奏だと思う。

ベルリンの聴衆も絶賛した小澤とサイトウキネン

兎に角、ひとつひとつの音が繊細で澄んで力強い。わたしも、このブラームスの1番は10枚ほどCDを持っているが、他のどのCDより感動する絶品であった。

ライブ?

と思うような熱のこもった演奏、というレビューがあったが、確かにライブっぽい。悪く言うと演奏の細かいところが雑。ただ、流れ、のようなものはだいぶ伝わってくるので、ライブ録音を聞くのが好きな人は良いかもしれない。そのあたり、小澤先生らしい。私の再生環境が悪いのか、管(特に金管)と弦のバランスがあまり良くなく思った。昔々のBSOとの録音に比べればかなり違う印象を受けた。正直、好き嫌いが分かれるところと思う。でもブラ1は、今でもカラヤン(1960年代ベルリンイエスキリスト教会で録音したもの)が好きかな。

『歴史上の作曲家−クラシック音楽評論』はアマゾンのwebサービスによって実現されています。
Copyright 2005 歴史上の作曲家−クラシック音楽評論 All rights reserved.